日本とヨーロッパではマヨネーズの味が違う?日本とドイツのマヨネーズを比較します

日本とヨーロッパではマヨネーズの味が違う?日本とドイツのマヨネーズを比較します

家庭で定番の調味料マヨネーズ。様々な料理に使用され、日本で多くの人々に愛されるマヨネーズですが、ドイツにももちろんマヨネーズはあります。しかし同じマヨネーズという名前でも、日本とドイツのマヨネーズを比べると、全く同じ味というわけではありません。

日本とドイツのマヨネーズにはどんな違いがあるのか。どちらの国でも良く使われるこの調味料を比較してみました。 

日本とドイツのマヨネーズは何が違うか

 

ドイツのスーパーで買えるマヨネーズ

ドイツのスーパーのドレッシングのコーナーには、THOMYのような有名メーカーから各スーパーのプライベートブランドまで様々なマヨネーズが並んでいます。容器は日本のマヨネーズと全く違い、細長いアルミのチューブ、プラスチックのボトル、そしてガラス瓶の3タイプが主流です。更に商品のラベルを見ると、Delikatessmayonnaise(デリカテッセンマヨネーズ)、Mayonnaise(マヨネーズ)、Salatmayonnaise(サラダマヨネーズ)、Remoulade(レムラード)、Salatcreme(サラダクリーム)と同じような見た目でもいくつかの種類があることがわかります。一体どのような違いがあるのでしょうか。
 

ドイツのマヨネーズの種類 

マヨネーズに関する欧州規定によると、マヨネーズとは卵黄と食用植物油脂を材料とする乳化調味料で、脂質が総重量の70%以上、卵黄は5%以上の割合を占めるものと定められており、ここに酢やレモン汁などを加えて作られます。

その中でも、通常のマヨネーズよりも質の良いオイルを使用していたり、卵黄含有率が明らかに高いなどの付加価値のある特徴を持つものはデリカテッセンマヨネーズという名称を謳うことができます。

サラダマヨネーズは卵黄と食用植物油脂から作られるマヨネーズタイプの調味料で、脂質が少なくとも50%であるものを指します。

そしてレムラードはマヨネーズまたはサラダマヨネーズにハーブや刻んだ香味野菜を加えたもので、脂質は少なくとも50%。よく使われる材料としてパセリやチャービル、チャイブ、タラゴン、胡椒、ケイパー、マスタード、玉ねぎ、そしてピクルスが挙げられます。

サラダクリームとは、脂質含有量がサラダマヨネーズより少ないものを指します。特に規定で定められてはいませんが、15%から35%の商品が多いようです。

ちなみに日本のマヨネーズは、食品表示法に基づく食品表示基準によって『半固体状ドレッシングのうち、卵黄又は全卵を使用し、かつ、必須原材料、卵黄、卵白、たんぱく加水分解物、食塩、砂糖類、蜂蜜、香辛料、調味料(アミノ酸等)、酸味料及び香辛料抽出物以外の原材料及び添加物を使用していないものであって、原材料及び添加物に占める食用植物油脂の重量の割合が六十五パーセント以上のもの』*と定められています。 

日本とドイツのマヨネーズの比較:原材料と味の違い

日本のマヨネーズもドイツのマヨネーズもメーカーやブランドによって味の違いはあるでしょうが、ドイツのマヨネーズは日本のものと比べると全般的にあっさりとしていて酸味が少なく、甘みがあります。

野菜と合えてサラダに使われることも多いですが、ドイツでのマヨネーズの使い道といえばフライドポテトでしょう。
市場やお祭りの屋台でもレストランでも、山盛りのポテトにケチャップだけでなくマヨネーズをつけて食べることはドイツでは一般的です。
揚げたてのポテトフライにドイツの甘めのマヨネーズがよく合います。

 

しかし、このドイツのマヨネーズを日本のレシピに使用すると、味の違いから物足りなさを感じる日本人は多いようです。
日本のキューピーマヨネーズとドイツで代表的なTHOMYのデリカテッセンマヨネーズの原材料を比べてみましょう。

まずキューピーのウェブサイトによると、キューピーマヨネーズの原材料は次のようになっています。 

食用植物油脂(国内製造)、卵黄、醸造酢、食塩、香辛料/調味料(アミノ酸)、香辛料抽出物、(一部に卵・大豆・りんごを含む)

ドイツで売られている日本製キューピーマヨネーズの原材料表示はウェブサイトの表示よりも詳しく、植物油脂には菜種と大豆が使用されており全体の70%の重量であることと、卵黄は14%の重量であることが記載されています。

これに対してTHOMYのデリカテッセンマヨネーズは、

ひまわり油80%、アルコール酢、卵黄6.2%、マスタードシード、香辛料、ヨード添加食塩、砂糖

であることがウェブサイトで確認できます。
つまり、ドイツで一般的なTHOMYのマヨネーズはキューピーマヨネーズよりも油分が多い代わりに卵黄の割合が少なく、使用されている酢もより酸味が強いものであることがわかります。

特にポテトサラダのようにマヨネーズをたくさん使用する料理にドイツのマヨネーズを使うと、思っていた味と違う仕上がりになってがっかりするかもしれません。酢やレモン汁で酸味を足すことはできても、日本のマヨネーズのようなコクを補うことは難しいでしょう。慣れ親しんだ味をドイツでも楽しみたいなら、やはり日本のレシピは日本のマヨネーズを使って料理するのがいいかもしれません。 

ドイツで買える日本のマヨネーズ

それでは、ドイツで買える日本のマヨネーズにはどのようなものがあるのでしょうか。
在独日本人の多い街にある日本食材店なら、複数ブランドのマヨネーズを購入することもできるでしょう。
しかし日本だけでなく、韓国や中国、タイなどの商品も扱うアジア食品店で最もよく見かける日本のマヨネーズといえば、やはりキューピーマヨネーズになります。



ただ、様々な国の食材が並ぶアジアショップなので、日本製だけでなくタイやベトナム用に製造されたキューピーマヨネーズが販売されていることもあります。
同じキューピーのマヨネーズでもターゲットとする国によって原材料に違いがあり、若干味も変わりますので、購入の際はパッケージ裏面を確認してから買うことをお勧めします。

また、弊社のドイツを拠点としたオンラインショップでも日本のマヨネーズを始め、醤油やみりん、様々な日本の食品食材をテーブルサイズから業務用まで幅広く取り扱っておりますのでぜひ一度ご覧ください。